●Night Shift 連載第3回
「Creatures」

文・写真/小中千昭

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ィレクターからシナリオ・ライターに転身して、最初の数年はほぼホラー・ビデオ専門だった。
 実話を元にしたオムニバスの怪談ビデオが多かったけれど、怪物が出てくる様なホラーも好んで参加した。
 怪物が好きなのは、その存在自体が非日常の象徴だから、というとカッコつけ過ぎかもしれない。でも、私にとってドラマや映画は、日常の中に突如介入する非日常を描くものなのだ。それが幽霊や人を襲うモンスターなら「ホラー」になり、巨大な生物となれば「SF」、ぬいぐるみのくせに喋るくまなんかだとファンタジーとなる。私にとってそれらは同一線にある。

 怪物はゴムである。
 ていうか、マスクにしてもパペットにしても、怪獣のぬいぐるみにしても、ラテックスという天然ゴムで作られるのが殆どだ。
 私の寝室の棚の上には、これまでに作品に登場させた怪物の一部がその役目を終えて鎮座ましている。
 ラテックスは防腐剤が入っていないので、徐々に溶けて腐ってしまう。今はまだどれも原型を留めているものの、幾つかはそろそろ溶け始めている。いずれは全て、駄目になってしまうのだろう。
 虚構内でも現実でも、怪物は永く生きる事が出来ない存在である。

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